さまざまな企業が存在する我が国において、日本の農業は長きに渡り斜陽産業と言われてきました。そのため、IT産業をはじめとする成長産業に優秀な人材が集中するのは自然の流れと言えます。 しかし、農業は一次産業ではなく、二次産業と考える当社は、農業こそが日本の経済を活性化する起爆剤になると考えます。なぜなら、日本は世界一安全かつ、高品質な食料を創ることに長けているからです。 ではなぜ、農業は斜陽産業と呼ばれるのでしょう。それは、日本に根付く農家という個々の生産体制が大きな理由です。「安全」「安心」がさまざまな分野で最も重要視されることが予想されるこれからの時代。農業を企業が事業として展開することで大規模生産が可能となり、日本の農畜産物が国際市場において高く評価されることが予想されます。いわば、日本は農業大国として確固たる地位を築くターニングポイントにあると言えるでしょう。 新型コロナウィルス感染拡大によって、世界はこれまでにない困難に直面しています。しかし、こうした危機に人類はこれまで何度も打ち勝ってきました。それは「どうにかするぞ」という科学者や有識者たちの執念です。そして、この難局は「働き方」をも変えることになります。 テレワークやオンライン会議のように働き方が変わった今、労働は会社の規模や場所ではなく、個々の価値観がより重要視されます。例えば大手商社と仕入額は同じでも東京に本社を置く場合、固定費がかかるため販売価格が当社よりも高くなります。それに対し岩手県花巻市にある当社は、給与は労働の対価であるべきという考えのもと、固定費をなるべくかけず、利益を社員に還元することを大切にしています。それはお客様に対しても同じこと。他社より一円でも安く商品をお届けすることをモットーとしています。つまり、もはやネームバリューやステイタスで企業を選ぶことは時代錯誤と言えるのではないでしょうか。 しかし、「どうにかなるだろう」という考えでは決して利益を生むことはできません。「どうにかするぞ」。この精神こそが働くことの醍醐味であり、自身の存在意義につながるのです。また、仕事を「好き」か「嫌い」で選ぶのではなく、自分にとってどんな「得（徳）」をもたらすかで考えてみてください。「好き」という感情は情そのものであり、自分にとって損をするものまで手をかけてしまうことがあります。目の前の仕事で得られる「得（徳）」を常に意識することで本当に必要なものが見えてくるはずです。今後、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、経済不況は避けられない現状です。安心・安全な食料を創出する日本の農畜産業は、その煽りを受けるどころか今後ますます需要が増え、成長する分野です。 当社の社是の一つに、「緑豊かな地球（人類）の繁栄を未来永劫、継続出来る様に人、動植物、環境に優しい安全な食料生産に貢献する」という言葉があります。企業理念である「抗生より共生」を裏付けるこの言葉は、今の世界において最も重要視すべき課題です。 ぜひ、我々の力で農業大国日本を実現し、世界に貢献する喜びを分かち合いましょう。ご愛顧に賜り、常に感謝の心を忘れず、会社を発展させ、報恩（社会）に報えるよう精進して参ります。みなさまだけではなく、そのご家族の方、そしてお客様のみなさまと「共生」し、社会への貢献を果たして参ります。 最後になりますが、本インタビューを最後までお読み頂きましたみなさまへ感謝、御礼申し上げます。